「日の丸自動車グループ」のグループ会社を取材するこの企画。
今回は、12社の中でも、特に女性の活躍が目覚ましいタクシー会社にうかがうことになりました!
一般的に見て、女性のタクシードライバーはまだまだ少ないのが現状。
そんな中で女性ドライバーさんがどのように働いているのか、探ってみたいと思います!
お邪魔したのは、板橋区にある「大栄交通株式会社」。
スタイリッシュな社屋の前では、社長の安英哲さんが出迎えてくれました。
早速ですが、大栄交通では、女性の起用に力を入れているとうかがいました。
- 女性ドライバーは何名ほどいるんですか?
安社長:「現在は、158名のドライバーのうち11名が女性です。
中でもこちらの2人は、若手のドライバーなんですよ」
安社長に紹介していただいたのは、ドライバー歴2年の山崎愛理さん(左)と、ドライバー歴3ヶ月の寶輪新菜さん(右)。お2人に、女性ドライバーの働き方について聞いてみましょう。
- なぜタクシードライバーになったんですか?
山崎さん:「私は、もともと運転が好きだったからです。ちょうど二種免許が取れる時期になった頃に、転職サイトで大栄交通を見て興味を持ち始めました」
寶輪さん:「私は、東京で仕事がしたいと思っていた頃にドライバーの求人を見つけて応募しました。以前は接客業だったので、未経験からのスタートになりますね」
- 現在はお2人とも日勤で働いているとのことですが、体力的に大変じゃないですか?
山崎さん:「前は隔日勤務をしていたのですが、それと比べると日勤はすごく身体が楽です」
寶輪さん:「以前の仕事の時は、夜の11時くらいまで残って働く日も少なくありませんでした。でも今は勤務時間が決まっているので、働きやすいですね」
- ドライバーといえば、運転のほかに接客も重要な仕事ですよね。接客はいかがですか?
山崎さん:「私は動物が好きで、自宅でたくさんペットを飼っているんです。なので、動物を連れてご乗車される方とは話が盛り上がることが多いですね。仕事が楽しいと感じる瞬間です」
寶輪さん:「私はまだドライバーを始めたばかりなので、相手の目を見て話したり、お乗せする時にはちゃんと後ろを向いて挨拶したりすることを徹底するよう心がけています」
- 女性ドライバーならではのエピソードはありますか?
寶輪さん:「お客様からは、『女性ドライバーだ』と喜んでもらえることが多いです。女性ドライバーだと急ハンドルを切らないし、ドアの開け閉めも自然と丁寧になりますし。お客様にもそうした心遣いを感じてもらえているようです」
山崎さん:「中には指名してくださるお客様もいますよ。たまたま乗せた際に気に入ってくださって、今では毎週、通院の際にご利用いただいています。『孫みたい』と言って仲良くしてくださって、いろんな話をしながら運転しています」
- 女性ドライバーの需要は確実にあるということですね。お2人から見た大栄交通は、どんな会社ですか?
山崎さん:「先輩の女性ドライバーがいるので、相談などもしやすくて働きやすいです。入社当初から、抵抗なく馴染めました」
寶輪さん:「私は家賃補助を受けていて、家賃の10%を2年間、会社に負担してもらっているんです。1棟借り上げの寮だとプライベートとの境がなくなってしまいますが、大栄交通は自分で物件を選べるところがいいですね。会社の近くを選んだので、電車に乗らずに通えるのも嬉しいです」
そして、そんな女性ドライバーさんたちを支えるのが、大栄交通で唯一の女性運行管理者である山下美紀さん。
- 運行管理者として、どんなことに気をつけて働いているんですか?
山下さん:「大栄交通のドライバーは女性も男性もいますし、年齢も幅広いです。誰が相手でも敬語を使うように、同じ態度で接するようにしています」
- 女性ドライバーさんから相談を受けることもありますか?
山下さん:「ドライバーの健康面やメンタル面をみるのも運行管理者の仕事。女性特有の悩みもあると思うので、こちらから声をかけるようにしています。顔色が悪い時に声をかけると『実は不調なんです』と打ち明けてくれることもありますよ」
最後は、安社長に社内を案内していただきます!
吹き抜けになっているおしゃれな館内には、どんな設備があるのでしょう。
▲そして大栄交通では、ドライバーさんの相棒である車のお手入れも楽になるよう、洗車機も完備しているんです!
安社長:「さらには洗車屋さんも入っているので、夜のうちに車を洗っておいてもらうこともできますよ」
大栄交通の設備は、これだけにとどまりません。
女性用のロッカールームの奥にはシャワールームとパウダールームがあり、身支度を整える際も快適。
男性用には、浴室もあります。
また、どの部屋も、入り口にはかわいらしい案内板がついているのがポイント。
安社長:「これは、知り合いが描いてくれたものです。全室についているのですが、ひとつずつ違うんですよ」
3階に上がると、なんと卓球台や豊富なトレーニング設備が並ぶアスレチックジムも!
安社長:「ここで、運動不足を解消したり、体力づくりに励んだりしています。
後ろにはぎっしり本が詰まった棚もあるので、ゆっくり読書をしたい人も体を動かしたい人も、みんなが憩うスペースになっているといいます。
そして3階建の社屋の隣には、同じく3階建の立体駐車場がありました。営業用の車のほか、マイカー通勤をしている人の車もここに停めて良いそうです。
安社長:「保有している車両としては、クラウンのほか、ワゴンタクシーやジャパンタクシーもあります。駐車場の1階には自社の整備工場もあるので、修理もすぐにできますよ」
そのほか、大栄交通では、毎週土曜には外国人講師を招いた英会話教室を開催したり、釣り、ボーリング、野球といったクラブ活動も盛んに行われたりしています。
女性が働きやすいタクシー会社ということで取材にうかがった大栄交通ですが、性別やライフステージを問わずに働ける会社という印象でした。設備面も制度面も十分に整っているけれど、さらに高みを目指す姿勢が、活気のある会社をつくりあげているのでしょう。受け身で仕事をするのではなく、自立して働きたいと考える人にぴったりの会社です!